「また来すぎかな…」
「職員さんの手を煩わせてないかな…」
そんなふうに、面会の回数を気にしてしまう家族さんは少なくありません。でも、現場で15年間見てきた立場から、はっきりお伝えしたいことがあります。
面会に「行きすぎ」なんてことは、ありません。
私がいたユニットは10部屋。そのうち毎日面会に来られるご家族様が3部屋、週に一度は必ずという方が2組いらっしゃいました。決して珍しいことではなく、多くのご家族が定期的に足を運んでくださっていました。
利用者さんは、実は職員に対して少し遠慮してしまうものです。人手が足りない現場だからこそ、余計に気を遣わせてしまっているのかもしれません。だからこそ、ご家族が面会に来てくださると、利用者さんの表情はふっと安心したものに変わり、笑顔が増えます。
普段、帰宅願望が強くて対応に悩む利用者さんが、ご家族とお茶を飲みながら「暗くなる前に気をつけて帰りなさい」としっかり声をかけている場面を見たことがあります。それはまるで、子育てをしていた頃のお母さん、お父さんの顔でした。私はその瞬間がとても好きでした。「この方は、こうやって子供さんを見守って、大切に育ててこられたんだな」と、いつもとは違う表情を見せてもらえることが嬉しかったんです。
その方がこれまでどう生きてこられたのかを知れば知るほど、その方が安心できる声かけがわかってきます。だから、面会は利用者さんのためだけでなく、私たち職員にとっても、その人をより深く知るための大切な時間でした。
もう一つ、面会のときにぜひ聞いてみてほしい言葉があります。
それは「最近、調子どうでしょうか?」というひとことです。
しっかり利用者さんを見てくれている職員なら、「この間、こんなことがありましたよ」「そういえば〇〇が食べたいっておっしゃってました」というような、具体的な話が返ってくると思います。
もし「いつもと変わらず過ごされていますよ」という言葉だけが返ってくるようなら、辛いことですが、その職員さんは細かいところまで利用者さんを見られていない可能性があります。そんなときは、ケアマネージャーに近況を伺ってみることをおすすめします。
面会は、ご家族にとっても、利用者さんにとっても、そして私たち職員にとっても、大切な時間です。
「行きすぎかな」なんて、どうか気にしないでください。


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